施術の流れ |
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鍼灸院では、レントゲン、MRI、血液検査などはできませんので、問診、触診が大きなウェイトを占めます。症状によっては、脈をとったり、お腹を触ったり、舌を診たりして、患者さんの状態を把握する場合もあります。
①問診表に必要事項を記入し、症状や悩みなどを記入していただきます。
②問診(症状について伺います)
③触診(身体の状態を把握します)
④徒手検査(身体の動きをチェックします)
⑤鍼灸施術(主に鍼施術ですが、お灸での施術も行います)
⑥施術の説明・アドバイス
⑦お会計
問診
患者さんから、痛みや症状を聞くことで現状を把握します。一見当たり前のように思われるかもしれませんが、患者さんの訴える、痛みや症状一つが、どういう状態かを把握するのに、大きな役割を果たします。
・刺すような痛み
・ズキズキする痛み
・漠然とした痛み
・重たい痛み
・だるい痛み
・しびれるような痛み
・焼けるような痛み
など、痛み一つとってみても様々です。
触診
実際に触り、患者さんの状態を把握します。触ることによって下に記したような事を重点的に診ていきます。
・筋肉の硬さ、柔らかさ
・熱感、冷感
・汗
・肌の質
・体表のできもの
・触って痛みが増すか否か。
・痛みの部位と、痛みがでてない部位の差
・etc。
徒手検査
鍼灸施術
北京堂では、上述の三つを総合して、どの部位がどう悪いのかを正確に判断し、施術を組み立てていきます。
〈刺鍼〉
総合して導きだされた、痛みの原因になっている筋肉、局所、周辺のツボに鍼をうっていきます。全体で鍼をうつ本数は、5本~100本くらいと様々です。症状が軽く、原因となるところが、少なければ鍼の数も少ないのですが、症状が重く、原因となるところが多い人は、鍼の数も多くなります。
鍼の長さや深さに関しては、原因となるところが浅く、症状の軽い人は、短く、細い鍼ですみます。身体の奥のインナーマッスルに原因がある場合や、腰やお尻のように肉厚のある場所は、使用する鍼も長くなりますし、筋肉が硬く拘縮してしまって入りにく場合は太くなります。深いところでは10㎝ほど刺入する場合もあります。
初めての方や、緊張されている方には、無理に長いものや太いものを使用しません。
〈置鍼〉
北京堂では、鍼をうってから刺したままの状態で、20分~40分置いておきます。
なぜこのようにして置鍼するかというと、鍼をうった直後というのは、身体に鍼が入るわけですから、緊張もしますし、本能的に身体が防御反応をおこします。そういう状態は自律神経の交感神経が優位に働いている状態です。その時は筋肉も硬くなったままです。しかし、置鍼し時間を置いておくことにより、交感神経優位の状態から副交感神経優位の状態になります。筋肉が緩まり、血流が良くなり、免疫系が働き、悪くなった部分を修復していきます。
〈抜鍼〉
置鍼後、鍼を抜いていくわけですが、この時に鍼が抜けにくかったり、引っかかりがあったりする場合は、、筋肉が弛みきっていないことが多く、もう少し治療回数が必要になってきます。
施術の説明
日常生活でのケアや予防についてのアドバイスをし、治療後の養生についての説明をして終了です。
施術後の過ごし方
施術後は、運動をした後のように、気怠くなったり、疲れが出たり、体が重たくなったり、鍼施術後のツッパリ感などが出る場合があります。
初めての方は、びっくりされる場合がありますが、それは鍼灸施術が効いているしるしでもあります。その日は、ゆっくり休息していただきれば、それはちょっとずつ取れてきます。それが取れた時に、元の症状がどうなっているかをみていただければと思います。
人によっては眠たくなって、ウトウト昼寝したくなる人もいます。水分をよく取っていただき、老廃物や疲労物質、発痛物質などを排出を促していただければと思います。
禁忌症
急性伝染病、重篤な心疾患、血友病、悪性腫瘍(ガン)、壊血病、紫斑病、免疫不全症、泥酔状態などです。中国では、左記の疾患に対しての臨床報告例がありますが、あくまでも医師の管理下にある場合です。それに中国の鍼灸師は医師と同じ扱いです。気になる方はお気軽にご相談ください。
何事もそうですが、初めての事というのは、すごく緊張し、不安になるものです。とくに鍼灸。痛い?何されるの?恐い?いろいろです。私も初めて鍼灸施術を受けたときはそうでした。切るような、刺すような痛みとは違い、なんとも言えない奥ににひびくズシーンとした響きでした。受ける前に聞きたいこともたくさんあると思いますので、ちょっとした疑問など、何でも気になることがあれば、お気軽に電話、メールしてください。また、直接来院された時は、事前にメモ書きをされて持参するのもおススメです。いざという時に緊張と不安で、真っ白になってしまい、言いたいこと聞きたいことが伝えられないことがありますので。