大阪吹田-江坂駅の鍼灸院/腰痛・ぎっくり腰・坐骨神経痛・肩こり・頭痛・五十肩・胃下垂・難聴・耳鳴り

鍼灸師向け

注意を払って施術をしていても、やってしまってはいけませんが気胸を起こしてしまうことがあります。その際に鍼灸師としてどのようにすればいいのか、患者様が大事に至らないようにどうすればいいのか、参考になればと思い書かせていただきました。

鍼施術前の対策

刺鍼部位の再確認
頸部:肺のある背部は、皆さん注意をしているので、事故が起こることは少ないと思います。前頸部は、鎖骨内側上部は肺尖があります。
前側の刺鍼
胸鎖乳突筋へ刺鍼、星状神経節刺鍼、水突穴、気舎穴刺鍼などの際は特に注意が必要です。
肩上部:肩上部は、肩こりを訴える方が、施術をやってもらいたい部位です。これらは僧帽筋、肩甲挙筋、肩井穴への刺鍼で注意が必要です。
背部:背部兪穴が並び、施術する頻度が高い部位になります。背骨の外側どの部位までが安全か、深部に刺鍼する際は、骨に当たっているか。
 
解剖を再確認していただき、鍼先の方向、深度の見極め、鍼先を骨に当てることにより、安全を確保する。
肺に当たったかどうかの感触はわかりません。セーフティーゾーン、レッドゾーンとはっきりとわかる部位はいいのですが、境目のグレーゾーンをどうするかということになります。
臨床経験が増えてくると、ギリギリを挑戦する選択に迫られる時がきます。効果が思うように出なく、症状に変化がない場合に、もう少しギリギリを狙ったら変化がでるのではないかと思う時がきます。
そこをどうするのか。施術をする際に悩むときがあります。その際は、安全をとっていただくように心がけていただきたいと思います。

鍼施術中の対策

単刺で刺鍼し、すぐに抜鍼する場合では、気胸になることはありません。鍼に刺鍼した状態で、雀沢、撚鍼、などを行った場合に、肺が傷つき、脱気することにより、気胸になります。
 
刺鍼後、置鍼、パルス通電、タオルをかけるなど
置鍼中に、患者が呼吸をすることにより、肺穴が大きくなり、脱気します。刺鍼深度が安全深度であっても、置鍼中にパルス通電を行い、鍼先が深部に入っていくことにより肺に到達することがあります。また、寒さやエアコンの風が当たるのを避けるために、置鍼中の鍼の上にタオルをかけることにより、その重みで鍼が深部に入っていき、肺に到達することがあります。
 

鍼により気胸が起きた場合

症状によって違いますが、施術後すぐに患者様が異変に気が付く場合、息苦しい、呼吸がしづらいなど
 
まず、患者様がどのような症状なのかを把握する。症状に関わらず医療機関を受診してもらう。
上にも書いたように、肺の虚脱の状態によっては、ドレナージ処置が必要になります。レントゲンなどで、肺の状態を診ていただき、医師の指示を仰ぐ。
 
帰宅後、体の異変に気が付いた場合、患者様から連絡があります。その場合も速やかに医療機関を受診していただくようにお話していただければと思います。
 
症状が出た場合、患者様は苦しいだけでなく、不安になったり、不信感が生まれます。コミュニケーションをしっかりとって、そういったケアをしていただければと思います。
 
医療過誤が起きた場合
鍼灸師であれば、こういった医療過誤に対しての保険加入をされていると思います。自分の属している鍼灸師会などの、案内があると思います。万が一に備え、自分を守るだけでなく、患者様を守ることにもなるものなので、必ず保険に入るようにしてください。
 
まずは担当者に連絡していただき、状況報告をしてください。
 
患者様の医療費を負担したり、損害賠償の手続きを行う場合、医療機関を受診していただき、医師の診断書が必要となります。患者さまの体の治療だけでなく、損害賠償の手続きで必要でもあるので、必ず受診していただくようにしてください。
 
交通事故などの場合は、保険会社の担当の人が被害にあった方とやり取りをして進めていきます。
 
鍼灸で過誤があった場合は、鍼灸師と被害を受けた患者様が直接やり取りする必要があります。保険契約の内容がそうなっていることがほとんどのためであります。
 
保険担当者、被害者の患者様と常に連絡を取り合い、治療と並行してそれら手続きを進めていくことになります。


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