便秘 |
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症例1
70代 大阪府 池田市 女性 2018年10月初診
主訴
腰部痛、頸部痛、便秘。
その他症状
不眠、下肢のこむらがえり
既往歴
自己免疫性肝硬変、腰部椎間板ヘルニア
所見
3食の食事をしているが、2,3日便がでないのが当たり前で、便意を催しても出ない。便秘薬の服用、浣腸を行うが出ないことが多い。
毎回、30分以上トイレでいきむ。
ツボ、筋肉
腰部夾脊穴、腎兪、大腸兪、中髎穴。陰部神経、多裂筋、梨状筋、陰部神経など。
考察
腰痛の施術で3診目の時に、便秘がひどく、さっきも30分以上トイレで頑張ったけど出なくて、お尻が痛くて来院できるか不安だったけど、なんとか来ました。
とおっしゃられました。
聞くと何十年と便秘で悩んでいて、浣腸をおこなっているとのこと。やっても出ないので、手で腸を圧迫して絞り出そうとしているとのこと。
・慢性的な不眠
・慢性痛
・慢性的な緊張状態(交感神経過緊張状態)
便秘の原因は様々ですが、上に書いたことに加え、無理ないきみや絞り出しなども、腸の動きを妨げていたと思います。
神経を介した反射で腸が動きます。それらは自分の意思にかかわらず行われるものです。しようと思うと出ません。自律神経の交感神経が優位な状態では腸はあまり動きません。リラックスした副交感神経が優位な状態の時に胃腸はよく動きます。
今回の施術では、
・仙骨部の中髎穴への刺鍼で副交感神経系への刺激
・陰部神経神経刺鍼で肛門部へ刺激
こちらを行いました。刺鍼中に、いつも辛くなるお腹に響いているとおっしゃっていました。このようにもとの症状を刺鍼で再現できると、効果はグンと増します。
実際、刺鍼後の翌日から薬を使わず排便できるようになったとおっしゃっていました。
施術だけではなく、日常生活の過緊張状態の改善も重要になります。